
お盆が過ぎ北風からの涼しい風が吹く季節になると、あご(飛魚)が漁獲されますが、正に9月はその漁期になるのです。昨年の長崎県全域のあご漁が不漁に終わり、今年にかけていた漁師、問屋、加工業者もこの時期を手ぐすね引いて待っていたと思います。
実際上旬頃から漁獲されましたが、魚市場では各関係者の取り合いになっており、相場も例年の2倍以上を推移し、どこもあごの原料を持っていないことがわかります。しかし、まだまだ上旬であり下旬までは期間があるので、そのうち大漁に漁獲されるだろうと思っていました。逆に言えば、獲れないと困る!と言うところでしょうか。

中旬頃に差し掛かると北風が吹き、あごが獲れ始めました。みんな「キター」って感じで荷捌き所も慌ただしくなり、漁師にも笑みがこぼれていました。1日で約500箱も水揚げする時もあり、この状況が10日も続けば何とか1年が持ちこたえる原料が確保できるので、祈るような気持ちで水揚げが好調を維持するよう期待しておりました。
しかし、その思いは裏切られ、南からの風が吹き、あご漁には最悪の風に変わってしまったのです。9月21日の南風以降はあごがパッタリといなくなり、2艘曳き網漁も操業しなくなりました。現段階では水産加工場で1年間の使用する原料の半分もまだ確保していません。今までは2年連続で不漁が続く事はなかったのです。前年が不漁の時は、今年は例年以上の水揚げをするような流れだったのですが、今年のあご漁は本当に期待していた分、ショックが大きいです。
この不漁は有川町漁協だけではなく、平戸、生月も同じ状況です。各生産者は魚市に流通させず、恐らく地元の加工業者に直接販売したのではないかと思います。その事によって、魚市に量がまとまらず、原料不足から高値をずっと維持しているのです。

あごに限らず、他の魚種についても自然を相手にしているので今後同じ様になる可能性はあります。最近の海は本当にわかりません、何が原因なのか、魚はいるのか、いないのか、旬の魚がいなくなると話では聞きますが、近い将来には現実になる様な気がします。
秋の旬の魚はあごだけではありませんので、まだまだこれからが様々な魚種が水揚げされますので、10月以降の漁に期待します。
