
今月は例年とは少し違う魚が水揚げされています。特に注目なのが「カジキ」で、150kgクラスが何本も網に入り、大きいもので272kgと漁港にいる方々が集まってその魚体に見とれていました。この様なビッグサイズは滅多に見ることができません。
また、約70kgサイズの本鮪も網に入り、こちらも漁港どころか、どこからこの話を聞いたのが地元の人達もこの鮪を一目見ようと集まっていたのです。このメカジキや鮪は定置網から揚げた時に直ちに船上で内蔵などを除去します。この時の心臓などは漁師のおかずとしてお持ち帰りになりますが、鮮度の良い心臓は刺身で美味しく、元気の源として誰もが手に入れたい逸品です。とにかく10月は大物の月になりました。

その一方で、通常この時期に水揚げされる魚として、カマスやマンビキ(シイラ)、水いか(アオリイカ)、ヤリイカがありますが、特にカマスは型が大きくならず小型の状態が続いています。10月の後半になると、適度に脂がのり魚市場での相場も上昇するのですが、今年は型が小さい為に脂がのらず、水揚げ量も少ないのです。水いかについても通常は産卵の時期となる7月頃に海中に柴を入れて、卵を産みやすい状況をつくりますが、この10月になっても水いかが今も産卵をしていると聞きます。カマスの魚体が小さいことや、水いかの産卵の時期が不安定な原因は定かとは言えませんが、海水温が少し高めだということが影響しておるのではないかと考えられます。

また、地元ではこの時期になるのを待っている人が多くいます。一体何を待っているのかと言いますと、「かとっぽ(ハコフグ)」なのですが、地元ではどの家庭でも食卓に出される魚なのです。何とも愛らしい外見なのですが、味も格別で有川の郷土料理として旅館や料亭などでも出されています。昔は網に多く入っていたのですが、今では少なくなり手に入りにくい魚となりました。是非有川に来た時にはこの料理を食べて下さい、他では食べることができないと思います。
さて、来月はもう11月となり年の終わりに近づいてきましたが、北からの風が吹き寒くなればなるほど有川湾には魚が集まってきますので、これからさらに有川に活気が出てくることを祈ります。
